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2022年06月27日

ベテランズ・フォー・ピース・ジャパンの声明の紹介

6月23日の「慰霊の日」早朝の自衛隊幹部による黎明の塔参拝の中止を踏まえて、「ベテランズ・フォー・ピース・ジャパン」の元自衛官のみなさんから6月24日付で発出された声明を紹介します。

黎明之塔への自衛隊の集団参拝、二度とやらないでください!
 昨日6月23日は、沖縄での組織的戦闘が終結したとされる慰霊の日。それは、沖縄での日本軍司令官牛島満大将と参謀長の長勇中将がこの日の未明に自決したからです。自決した糸満市の摩文仁の丘には、この2人を祀る黎明之塔があります。
 2004年から、6月23日の自決した時間帯とされる4時30分に合わせて、毎年、沖縄の自衛隊が、黎明之塔へ、制服で、集団参拝を繰り返していました。この点について「自衛隊は、日本軍と縁を切って始めたはず。日本国憲法下にある自衛隊が、住民を守らず、むしろ傷つけて殺したり、壕から追い出したり、食料を奪ったり、それを集団で顕彰するということは、自衛隊はまた同じことを繰り返すということで許されない」(沖縄タイムスの阿部岳記者)と言われます。
 私たち元自衛官は、正直に言えば、訓練や精神教育などにおいて様々な日本軍の側面を引き継いでいると感じたことは少なくありません。それでも、現役当時の私たちにおいて、自分は日本の人々を守るものなのだという確信は揺るぎなく、その点において、少なくとも、日本軍との接続性はなかったはずです。だからこそ、私たちは、ある者は、東日本大震災において生存者を不眠不休でで探し続け、ある者は、命を落とすリスクすらある危険な訓練に耐え、またある者は、日本海の監視に心血を注いできました。そのような私たちに対し、日本の方々が感謝の気持ちを持ってくださったことは、今でも私たちの誇りです。
 この沖縄の黎明之塔への組織的な集団参拝は、日本の人々を守るため日々任務や訓練に邁進する自衛官に対し、日本の人たちが、日本軍と同じように、人々を守らず、捨て石にして、傷つけたりするものという疑念をいだかせてしまうものであって、まだ多くの仲間が現役で頑張っている私たち元自衛官として到底許せるものではありません。この度、この集団参拝が陸自のトップの陸幕長にまで報告されていたことが明らかになって、沖縄の一部自衛官が勝手にやっているという言い逃れは全く通用しなくなり、自衛隊の組織全体がそのように見られることになってしまうのですから、なおさらです。
 今年18年ぶりに集団参拝がなくなりました。私たちは、そのことを歓迎し、来年以降も集団参拝を行わないことを求めます。
 また、私たちは、沖縄本島•南西諸島で急速に自衛隊の増強が進んでいて、沖縄がまた戦地となってしまうこと、日本全体でもそのようなリスクがあることにつき、強く懸念しています。それを裏付けるように、憲法を改正して自衛隊をという議論も起こっています。これらの点についても、皆さまと連帯して止めていけるように強く願っています。

ベテランズ・フォー・ピース・ジャパン(平和を求める元自衛官と市民の会)
共同代表 井筒高雄(元陸自レンジャー)・形川健一(元海自三佐)
元自衛官及び連帯する市民一同

ベテランズ・フォー・ピース・ジャパンの声明の紹介
上の写真は、2018年6月23日の早朝に黎明の塔を参拝する沖縄の自衛隊の幹部です。事務局もこの場に行きましたが、「私的な参拝」というにはあまりに無理があるように感じました。



Posted by 平和友好祭 at 10:40│Comments(0)
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