反帝連帯・平和・友情

日本被団協第57回総会での原発再稼動に関する決議をいただきましたので、ご紹介します。

特別決議　原発再稼動に反対する

野田総理大臣は停止中の関西電力大飯原子力発電所3、4号機（福井県おおい町）の再稼動を強行しようとしている。67年前、原発と同じ核分裂を利用した兵器である原爆で筆舌につくせない地獄の苦しみと被害を受けた、広島、長崎の被爆者は、つよい憤りをもって抗議する。国民の安全第一に、大飯原発の再稼動をただちに中止し、ほかの原発も再稼動しないよう強く求める。
首相の責任による決断としているが、そのことばは、国民の安全を何も保障してはいない。福島原発事故を見れば明白である。政府と電力会社は、原発を日本に設置して以来、安全といいつづけ、予想された被害にさえ対策をとらず招いたのが福島原発事故だった。今回も、福島原発事故の教訓を引き出せていない段階で、原発の下を走る活断層などによる危険が指摘されている大飯原発を、夏の電力需要に対応するため、とりあえず再稼動させるなどというのは国民の安全をないがしろにするものである。

第1に福島原発事故は、いまだに事故現場がどうなっているかもわからず、事故終息のめども立っていない。
第2に政府が暫定的とした「安全対策」さえとられていない。
第3に事故が起こった場合の放射能被害の予測も住民の避難計画もない。
第4に原子力規制機関もできておらず、原発事故担当大臣は、規制機関が出来たら現状を見直すという、無責任極まりない。

原発再稼動をただちに中止し、国民の安全を第一にエネルギー政策を大転換することをつよく求める。

2012年6月6日　日本原水爆被害者団体協議会第57回定期総会