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2016年08月23日

オリンピックが閉会しました

リオデジャネイロ・オリンピックが閉会となりました。
オリンピック憲章には「オリンピック競技大会は、個人種目もしくは団体種目での競技者間の競争であり、国家間の競争ではない」と記されてあります。日本オリンピック委員会のHPにもちゃんと掲載されています。また、国別のメダル数の一覧表の作成も禁じられているとのことです。
なのに、選手が国家を背負わされ、「国民」は「日本のメダル」を求め、マスコミもそれを煽っています。
ちなみに、インターネットには「世界青年学生祭典」について「オリンピックの対抗イベントだ」といった間違った説明が散見されます。
少なくとも、世界青年学生祭典では国別にメダルを比べ合うようなことはしません。

オリンピックでメダルを取った選手が日の丸を背負わされています。
原爆詩人の栗原貞子さんの詩をいまいちど思い起こしたいところです。

なにやら、4年後には東京オリンピックが開催されるとのことです。
オリンピックって何なの? オリンピックって必要なの? オリンピックのあり方は何かおかしくない? …問い続ける4年にしましょう。


旗(二)  栗原貞子

日の丸の赤は じんみんの血
白地の白は じんみんの骨
いくさのたびに 骨と血の旗を押し立てて
他国のこどもまで 血を流させ 骨にした

いくさが終わると 平和の旗になり
オリンピックにも アジア大会にも 高く掲げられ
競技に優勝するたびに 君が代が吹奏される
千万の血を吸い 千万の骨をさらした
犯罪の旗がおくめんもなくひるがえっている
「君が代は千代に八千代に 苔のむすまで」と
そのためにじんみんは血を流し 骨をさらさねばならなかった
今もまだ還って来ない骨たちが アジアの野や山にさらされている

けれども もうみんな忘れてしまったのだろうか
中国の万人坑[まんにんこう]の骨たちのことも
南の島にさらされている骨たちのことも
大豆粕や 蝗をたべ
芋の葉っぱをたべてひもじかったことも
母さん別れて集団疎開で シラミを涌かしたことも
空襲警報の暗い夜 防空壕で 家族がじっと息を ひそめていたことも
三十万の人間が 閃光に灼かれて死んだことも
もうみんな忘れてしまったのだろうか

毎晩 テレビ番組が終わったあと
君が代が伴奏され
いつまでも いつまでも ひるがえる 血と骨の旗
じんみんの一日は 日の丸で括めくくられるのだ

市役所の屋上や 学校の運動場にもひるがえり
平和公園の慰霊碑の空にもなにごともなかったように ひるがえっている

日の丸の赤は じんみんの血
白地の白は じんみんの骨
日本人は忘れても
アジアの人々は忘れはしない

オリンピックが閉会しました


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Posted by 平和友好祭 at 13:59│Comments(0)国際連帯
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